神戸市営地下鉄学園都市駅から直結、学園都市駅ビル3階にある歯医者さん、学園都市歯科ロコクリニックです。待ち時間の少ない、ほぼ無痛(痛くない)虫歯治療、しっかりとした説明、などに取り組んでいます。
さて、今回は『むし歯の治療で詰め物をした後も冷たいものがしみるけど大丈夫?』という内容をお話したいと思います。
むし歯を詰め物で治した後も冷たいものがしみることってありませんか?
まず、歯がしみる仕組みについてお話しますね。
歯は3層構造になっていて、外側からエナメル質、象牙質、歯髄(歯の神経)となっているんですが、感覚がないのは1番外側のエナメル質だけで、象牙質、歯髄は痛みを感じます。
歯は皮膚や粘膜と違い、触っているという触覚、押されているという圧覚などの神経の線維がなく、触るも押すも冷たいも温かいも全て痛いと感じます。
なので冷たいものを食べるとしみて痛みを感じるのもそういった仕組みなんです。
エナメル質の厚みが薄かったりすると象牙質や歯髄までの外界からの距離が短くなり、温度が象牙質や歯髄に伝わりやすくなるため、むし歯がなくても歯がしみることがあるというわけなんです。
さて、今回は詰め物をした後もまだ歯がしみることがあるけど大丈夫なのか?
という内容なのですが、なぜこういうことが起こるんでしょうか?
実はこれも知覚過敏と同じような仕組みで起こるんです。
これはとくに金属の詰め物(銀歯や金歯)で治療した時に起こりやすいんです。
詰め物の型をとってむし歯を治すときは、先ほど出てきた象牙質の範囲まで歯を削ることが多いんですね。
そこに金属製の詰め物を入れると、金属は非常に温度を伝えやすいので、当然象牙質にも温度が伝わりやすくなります。それで歯がしみるんです。
でもむし歯自体は取り切っていますので、問題はないのですが、患者さんは心配になりますよね。
なので、金属製の詰め物を装着してむし歯を治す際は、「食事やうがいの時にしみることがあるかも知れませんが心配ないですよ」とあらかじめ説明するようにしています。
また、その後来院された際に「前回詰め物を入れたところは大丈夫でしたか?」
と確認するようにしています。
この治療後にしみるという症状は徐々に改善してくることがほとんどで、だいたい2〜4週間ぐらいでよくなります。
人によっては全くしみない方もいますし、よくなるのに2〜3ヶ月かかる方もいます。
しみている間は冷たいものをできるだけ控えていただいたりして経過を見ることが多いのですが、知らないうちにしみなくなっているというのがほとんどです。
また、詰め物には金属製のものではないものもあります。
プラスチック(樹脂)やセラミック、ジルコニアです。
これらは金属より温度は通しにくいので詰め物を装着後しみることはあまりありません。
装着後にしみるしみないということもありますが、汚れの付きにくさや虫歯になりにくさ、歯のもちを考えた際にはやはりセラミックやジルコニアでの治療はおすすめです。
せっかく治療してもまたむし歯になりやすかったらあまり意味がないと思いますので。
治すのであればしっかり治して二度とむし歯にならないようにしたいですよね。
いろんなことを考えて詰め物の種類をお考えいただくといいと思います。