フッ素のお話②

神戸市営地下鉄学園都市駅から直結、学園都市駅ビル3階にある歯医者さん、学園都市歯科ロコクリニックです。待ち時間の少ない、ほぼ無痛(痛くない)虫歯治療、しっかりとした説明、などに取り組んでいます。
今回も引き続き、フッ素の対する疑問や不安にお応えするため、フッ素のついての基礎知識や有効性、危険性などをまとめてご紹介させていただきます。
●フッ素は危険と聞いたことがあるけど、大丈夫?
なんでもそうですが、決められた量以上に摂ることはよくありません。フッ素の場合、過剰摂取してしまうと、中毒を引き起こす場合があります。
フッ素による中毒は、主に急性中毒と慢性中毒にわけられます。

・急性中毒
多量のフッ素を誤って一度に摂取した場合、急性中毒を引き起こします。
見込み中毒量は体重1kg当たりフッ素量5mgとされており、症状としては、悪心・嘔吐・下痢などが考えられます。
例えば、体重20キロほどの4-5歳児の場合、見込み中毒量はフッ素量100mgとなりますが、これは一般的なフッ化物洗口液(フッ素濃度225ppm)450ml(45回分)を一度に飲み込んだ場合に相当する量です。
洗口液450mlを一度に飲み込むことは現実的ではなく、実際の事故例は現在のところありません。
・慢性中毒
フッ素の慢性中毒の症状としては、現在、骨フッ素症(骨硬化症)と歯牙フッ素症(斑状歯)が確認されています。
◆骨フッ素症(骨硬化症)
骨フッ素症(骨硬化症)とは、骨の形成に影響が出てしまう病気で、症状としては関節の痛みや硬直・脊髄や靭帯の石灰化などが挙げられます。
骨フッ素症は、インドなどの熱帯地方や中国の乾燥地帯でフッ化物濃度が高い飲料水を利用している地域での報告が多い症状で、>8ppm以上高濃度のフッ化物を含む飲料水を20年以上にわたり摂取し続けると、10~15%の確率で発症するといわれています。
日本では水道水の水質基準が定められており、フッ素及びその化合物は0.8mg/L以下と制限されています。

◆歯牙フッ素症(斑状歯)
斑状歯とは、歯の表面のエナメル質に白い斑点がみられたり、色素の沈着がみられたりする症状のことを言います。
斑状歯の原因はさまざまありますが、そのうちフッ素が原因で起こる斑状歯を「歯のフッ素症」といい、歯の形成される時期(生後~7,8歳)に、2ppm以上のフッ素を含む飲料水を継続的に摂取したことが原因とされています。
水や食物の摂取のより吸収されたフッ素は、成人であればその90%以上が尿として排出されますが、骨の成長期にあたる子どもの場合、その30~40%が骨の構成成分として取り込まれるため、過剰摂取による影響が出てしまうのです。
虫歯予防にフッ素を活用した場合のお口の中に残るフッ素の量は、歯科医院で行われるフッ化物歯面塗布など、高濃度のフッ素を使用した場合でも 1~1.5mgとされています。
いずれにしても、毎日飲み込むわけではないので慢性中毒の心配はありません。
いかがだったでしょうか。何か気になることがあれば、ロコクリにお気軽にご相談くださいね!

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