神戸市営地下鉄学園都市駅から直結、学園都市駅ビル3階にある歯医者さん、学園都市歯科ロコクリニックです。待ち時間の少ない、ほぼ無痛(痛くない)虫歯治療、しっかりとした説明などに取り組んでいます。
一般にフッ素は、虫歯予防を目的に、歯医者さんで塗って貰うことや、おうちでフッ素入りの歯磨き粉を使うことで利用されています。
虫歯予防のためには、歯磨きの徹底・甘いものを控えることと共に非常に有効な手段です。
しかしながら、身体に良くないものという印象から、お子さまの口に入れることに不安をもたれる方もいるようです。
子供たちの生えたての歯は特にフッ素が染み込みやすく、小児歯科医としては是非とも利用していただきたいものです。
みなさんの不安を解消するために、一つずつお話ししていきたいと思います。
そもそも「フッ素」って何でしょうか?
フッ素=Fは自然界に広く分布している元素で、飲み水や肉・野菜などのほとんどの食品に含まれている必須栄養素の一つです。
虫歯予防を目的としたフッ素の利用は、WHOや厚生労働省にも推奨されており、70年以上にわたり世界中で安全に使用されています。
フッ素には以下の3つの性質があり、これらの作用により虫歯の予防を可能にしています。
①酸で溶けてしまった歯の表面を修復する(再石灰化促進と脱灰抑制)
②酸に強い歯をつくる
③ 虫歯菌が酸を作るのを抑える
では、どういう使い方が一番効果的なのでしょうか?
世界各国では、水道水のフロリデーションに加えて、フッ化物添加食塩、フッ化物添加ミルク、フッ化物錠剤などを利用して必要な量のフッ化物を摂取するような、いわばサプリメントとして扱われています。
一方、日本においては、水道水フロリデーションを始めとした全身的な応用は全く実施されていませんし、日常的に食品から摂取している量では、摂取量は不足しています。
ですから、日本において必要な量のフッ素を摂取するには、歯科医院で行う高濃度フッ素塗布を基本とし、合わせてご自宅ではフッ素の入った歯磨き粉を使用することが理想的とされています。
フッ素って身体に良くないって聞くけど、大丈夫?とご質問を受けることもあります。
急性中毒についてご心配される方もいらっしゃいます。
ただ、これは体重が10㎏ぐらいのお子さまが歯磨き粉のチューブを丸々一本食べてしまったような場合に起こりうるもので、通常の使用量ではまず問題ないと考えて良いでしょう。歯科医院で塗布する高濃度フッ素についても、余分なフッ素は拭いますので、お子さまが飲み込む量はごくわずかです。
歯のフッ素症(歯に白濁模様や茶褐色の色素沈着がみられる)を心配される方もいますが、長期間大量にフッ素を摂取した場合にしか起こらず、適切な濃度のものを正しく使えば心配はありません。
虫歯予防のためには、歯医者さんでの高濃度フッ素塗布と、ご自宅での毎日のフッ素入り歯磨き粉の使用、そのコンビネーションが最強です!
インターネット上の情報は玉石混交で、学問的な根拠のない情報をもとにフッ素反対論を唱えるものも存在します。確実で大きな虫歯予防効果が保証されているフッ素ですので、是非うまく使っていただきたいと思います。