ドライマウスのお話

神戸市営地下鉄学園都市駅から直結、学園都市駅ビル3階にある歯医者さん、学園歯科ロコクリニックです。待ち時間の少ない、ほぼ無痛(痛くない)虫歯治療、しっかりとした説明、などに取り組んでいます。
口の中がすごく乾いたり、ヒリヒリする感じがある…。そんな方は、ひょっとすると“ドライマウス”なのかもしれません。“ドライマウス”とは何なのか。まずはそこからお話していきたいと思います。
“ドライマウス”とは、和名で“口腔乾燥症”のことです。様々な要因が重なり、唾液の量が減少することで口の中が乾いてしまいます。すると喉がやたら乾いたり口の中の粘膜がヒリヒリしたり食べ物が飲み込みにくくなったりと症状が現れる病気です。ドライマウスが進行することで、口の中のカンジダ菌が増殖したり、歯周病やむし歯の進行、また、味覚障害にも繋がることもあるので「たかが乾燥…」と侮ることはできません。ドライマウスの判定として、唾液の分泌が2分で2ml以下であった場合は「ドライマウスの疑いあり」とされます。
先述にて、ドライマウスは様々な要因が重なることで発症すると述べましたが、その要因とは一体何でしょう。挙げられる要因は6つあります。1つは、加齢によるものです。こればかりは生理的現象であり誰にでも平等にあり得ることです。もう1つは、ストレスです。現代は様々なストレスにあふれ、これも老若男女問わず有り得る要因です。他にもシェーグレン症候群や口呼吸、糖尿病、入れ歯が合っていないことでも起こってしまいます。シェーグレン症候群は関節リウマチの治療薬の副作用として併発しやすいので、関節リウマチに罹っている方は専門機関にてシェーグレン症候群の検査を受けてみるものよいでしょう。
では、発症してしまったドライマウスをその後如何にして緩和していけば良いかをお伝えしていきます。まず、よく噛むことです。この方法は加齢やシェーグレン症候群、糖尿病が原因で発症した方に有効です。よく噛んで食べる食材を使用してごはんを作ることが良い方法の1つです。次にリラックスすることを心掛けるようにしましょう。人はストレスや緊張の中にいることで生理的に唾液の分泌が減少してしまいます。意識的に行うことでも効果はありますので、そんな状況でこそリラックスすることを心がけると良いでしょう。さらに、口で呼吸をする方は、口の中が常に乾燥状態にあり、むし歯ができやすく、歯周病も進行しやすいです。また口臭の原因にもなるので常に口を閉じるようにしましょう。どの方法も実に単純なことですが、継続することで習慣となり唾液分泌を促すことに繋がります。継続は力なり。まずはできるところから始めていって下さいね。
日頃の心がけに加えて、お口の中を潤すグッズも併用するとより効果的です。様々な製品がある中でメジャーなものとしてスプレータイプのものとジェルタイプのものがあります。前者は味で刺激をし、後者は塗布する刺激で唾液の分泌を期待するものです。ロコクリでも取り扱っておりますので、お気軽にご相談ください。
今、地域の高齢者の約16%に摂食・飲み込みに困難があると言われています。その背景に、生理的な唾液減少による“ドライマウス”が関わっていることは間違いありません。高齢者医療はCure(治療)からCare(手入れ)へと移ろうとしています。皆さんも予兆を感じたら、早めのCareを考えてみてはいかがでしょうか?

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