神戸市営地下鉄学園都市駅から直結、学園都市駅3階にある歯医者さん、学園都市歯科ロコクリニックです。待ち時間の少ない、ほぼ無痛(痛くない)虫歯治療、しっかりとした説明、などに取り組んでいます。
子どものころ、ご両親や大人たちから「コーラばっかり飲んでると歯が溶けるよ!」と言われたことがある方もいらっしゃるかと思いますが、これって本当のことなのでしょうか。今回は炭酸飲料と歯との関係についてお話したいと思います。
「コーラで歯が溶ける」というと、半ば都市伝説のように思われているかもしれませんが、これはあながち嘘とも言い切れません。
もちろん、コーラを飲んだからと言ってすぐに歯が溶けてしまうわけではございませんが、コーラをはじめとする炭酸飲料を好んで摂取している患者さんの中には、歯が溶けていたり、すり減りが見られる傾向があるのも事実です。
その原因としては、主に下記の2つが考えられています。
●炭酸飲料に含まれる「酸」が原因
従来から、虫歯の主な原因として砂糖などに含まれる糖がクローズアップされてきましたが、最近では酸性の強い食べ物や飲み物によって歯の表面を覆うエナメル質が溶かされてしまい、それによって虫歯や知覚過敏になってしまう「酸蝕歯」が注目されています。
酸蝕歯とは、酸性の強い食品などの影響でお口の中が長期間酸性に傾いた状態が続くことで、歯のエナメル質からリン酸カルシウムの結晶が溶け出してしまっている状態のことを言います。
酸性かアルカリ性かは、pH値によって示されますが、 炭酸飲料などはpH値2.2~2.9と非常に強い酸性ですので、歯を溶かすのには充分な酸を含んでいると言っても良いでしょう。
また、炭酸飲料の他にも、身体によいイメージのあるお酢やフルーツ、ワインなども酸性度の強い飲料としてあげられます。
歯のエナメル質はpH値5.5未満で溶け出すと言われておりますので、酸蝕歯のリスクを含む飲食物はコーラに限らず、意外に多いのです。
●炭酸飲料に含まれる「糖分」が原因
炭酸飲料が歯を溶かすと言われるもう一つの理由として、炭酸飲料に含まれる糖分が挙げられます。
炭酸飲料は、口に含むとシュワシュワとした爽快感が得られますが、その「シュワシュワ感」は甘さを感じにくくさせてしまう特徴があるため、炭酸飲料には非常に多くの糖分が含まれている傾向があるのです。
たくさんの糖分を含む食品を摂取すると、その糖分を餌にしたミュースタンス菌(虫歯菌)によって酸が発生します。その結果、お口の中が酸性に傾き、歯が溶かされ、虫歯となってしまうのです。
糖分が多いという意味では、コーラなどの炭酸飲料は歯を溶かしてしまう原因になるとも言えますが、コーラ以外の甘い食べ物でも糖分の高いものであれば同じように歯は溶かされてしまいます。
特に、キャンディーなどのお口の中に長時間含むものや、クッキーなどの歯にくっつきやすい食べ物は、より長時間お口の中を酸性にしてしまう原因となりますので、虫歯になりやすい食べ物と言えるでしょう。
こちらも、コーラなどの炭酸飲料に限ったことではないのですが、その糖分の高さと酸性度の高さから「炭酸飲料は歯を溶かす」と言われるようになったのかもしれません。