神戸市営地下鉄学園都市駅くら直結、学園都市駅ビル3階にある歯医者さん、学園都市歯科ロコクリニックです。待ち時間の少ない、ほぼ無痛(痛くない)虫歯治療、しっかりとした説明、などに取り組んでいます。
今回は周りに赤ちゃんがいる方ならご存知の「バンボタイプ」のチェアについてお話しさせていただきます。
小さな赤ちゃんが椅子に座っていると可愛いですし、動き回らないよう安全のためにとバンボタイプのベビーチェアを購入される方は多いと思います。
使用すると早くお座りができる感じもありますし、離乳食をあげる時には便利だと思います。
しかし、誤った使い方をしてしまうと赤ちゃんの成長をかえって阻害してしまう原因になります。
赤ちゃんは生まれてしばらくは仰向けに寝ることしかできません。
日常生活の中で、いろいろな運動を本能的に行い、体の筋肉をつけたり、動かし方を覚えることで多くの動作を習得していきます。
上を向いて寝ることしかできなかったのに、うつ伏せに寝れるようになり、寝返り、お座り、ハイハイ、つかまり立ちと順を追ってできることが増えていきます。
この順番は本能的に決まっており、この順で動作を覚えていくことで、頭の上の方から、首の筋肉、背中の筋肉、お腹の筋肉、腕の筋肉、足の筋肉が鍛えられていきます。
「お座り」ができるのはだいたい5〜6ヶ月くらいと言われています。
しかし、自分でお座りができないもっと早い段階からバンボタイプのチェアを使用することは、実は危険なんです。
腰がすわる前、すなわち背中やお腹の筋肉が発達しておらず体の軸が安定する前に、無理やり腰を支えるバンボチェアに座らせることは、自分できちんと座れるようになるのを遅らせてしまったり、歩行への発達を阻害する危険性があります。
また、無理に座らせてしまうと脊椎の歪みの原因にもつながります。
自分の力で座れないということは、自分の力で上半身を支えることができず、首や頭も安定しません。
そのため、手づかみ食べをしようとしても手が出にくかったり、手づかみがやりにくかったり、飲み込みにくく吐き出してしまう原因へとつながります。
また、上半身を自分で支えられる力がなければ、嚥下する力や自食する力もまだないということです。
うまく咀嚼したり、飲み込みができないと、顎の成長が弱く、将来的に歯並びが悪くなる原因になります。
もちろん、しっかり食事ができないことで、全身の成長まで阻害してしまいます。
もし、離乳食をあげるときに必要、手が離せない時に座らせておきたいなどの理由でバンボタイプのチェアが必要な場合は、条件として、しっかりと腰がすわってから使用するようにしましょう。
また長時間の使用はできるだけ避けて、赤ちゃんがぐずったり、体が左右に傾いて自分で支えられていない時は、チェアからおろして自由にさせてあげましょう。
赤ちゃんは本能的に日々成長しようとがんばっています。
他の月齢の子と比較して、成長が遅かったりして気になるかもしれませんが、頑張っていつかは自分で座ることができ、立って走ることもできるようになります。
その成長を大人が阻害しないよう、きちんと見守ってあげましょう。