誤嚥性肺炎のお話③

神戸市営地下鉄学園都市駅から直結、学園都市駅ビル3階にある歯医者さん、学園都市歯科ロコクリニックです。待ち時間の少ない、ほぼ無痛(痛くない)虫歯治療、しっかりとした説明、などに取り組んでいます。
今回も引き続き、誤嚥性肺炎についてお話していきたいと思います。
誤嚥性肺炎を予防するにはどうすればいいのか、引き続きいくつかご紹介します。
・口の中を清潔にする
お口の中にある細菌の数が多ければ多いほど、誤嚥が起こった時に肺や気管に入る細菌の数も多くなり、炎症を引き起こしやすくなります。
歯周病を放置していたり口腔ケアを怠っている人の場合、多くの菌が口の中で繁殖しています。
そのお口から食べ物が入り、お口の中の細菌とともに誤って気管や肺に入ってしまった場合、誤嚥性肺炎の危険性が高くなります。
口腔内の環境を整えることで、誤嚥性肺炎の危険性も下げることが出来ますので、しっかりと歯みがきなどの口腔ケアをしてお口の中の菌を減らしていきましょう。
・免疫力を高める
免疫力の低下を防ぐためには、規則正しい生活をして、栄養のある食事をすることが大事です。
特に、肉、魚、大豆といった良質なたんぱく質を摂取することが、免疫力アップにつながります。
また、適度な運動を行うことも免疫力を高めるのに有効です。
最近では外出自粛やテレワークなどにより生活リズムも崩れ、運動不足になっている方も多いかと思いますが、運動不足は体力の低下を招き、肥満や生活習慣病の原因にもなりますので注意が必要です。
感染症を恐れるあまり外に出ないという考え方もありますが、運動不足から免疫力が低下すると感染症にかかりやすくなってしまうという悪循環に陥りかねません。ご自宅でできる簡単なエクササイズも上手に取り入れながら、積極的に体を動かすようにしましょう。
大規模災害時には、避難生活の中で口腔内の清掃状態悪化、体力・免疫力低下などから誤嚥性肺炎で亡くなる方が多くいらっしゃいます。
1995年の阪神大震災では、長引く避難生活で体調が悪化して死亡する、いわゆる「震災関連死」に認定された人は900人以上にのぼりましたが、そのうちの約4分の1を占めたのが肺炎だったことから、徹底した口腔ケアによる肺炎予防が災害時の重要課題として叫ばれるようなりました。
その後「口腔ケアを徹底すれば誤嚥性肺炎の発症率を減少させることができる」との認識が広まり、2004年の新潟県中越地震などでは徹底した口腔ケアが実施され、口腔ケアによる肺炎予防の効果が証明されています。
コロナ禍の今、感染リスクを懸念して歯科医院の受診を控えている方もいらっしゃるかと思いますが、コロナ禍の今だからこそ、ご自宅でのケアをいつも以上に念入りに行っていただくとともに、歯科医院もうまく利用しながらお口の中を清潔に保つことを心がけていただければと思います。

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