歯周病の治療をすると糖尿病もよくなるってホント!?

神戸市営地下鉄学園都市駅から直結、学園都市駅ビル3階にある歯医者さん、学園都市歯科ロコクリニックです。待ち時間の少ない、ほぼ無痛(痛くない)虫歯治療、しっかりとした説明、などに取り組んでいます。
現在およそ2000万人の国民が糖尿病の患者さんであるか、その予備軍であると考えられているそうです。
一方、糖尿病が強く疑われる人のうちおよそ2割が医療機関を受診していないという、とても心配なこともあるそうです。
そもそも、糖尿病とはどのような病気なのでしょうか。
糖尿病には1型と2型があります。1型糖尿病は、すい臓のβ細胞のはたらきが生まれつき弱かったり、自己免疫疾患などによりダメージを受けたりしたためにインスリンが十分に分泌できない病気です。
2型糖尿病は、糖質の多い食事のとりすぎや運動不足などによってインスリンが十分に分泌されなかったり、はたらきにくくなったりする病気です。
日本人の糖尿病の95%以上は2型糖尿病と考えられています。
私たちの生命活動は、血液中のグルコース(血糖)を燃料として全身の細胞に取り込むことによって正常に維持されます。
すい臓から分泌されるインスリンの量やはたらきが不十分になると、全身の細胞に取り込めずに余ったグルコースが血液中にあふれた状態になります。
これが高血糖と呼ばれる状態です。このような高血糖の状態が続くと、血管の内側の細胞が炎症反応により「糖化(とうか)」と呼ばれる変性をおこして動脈硬化が進みます。
これは、免疫細胞が産生するサイトカインによってもたらされる現象です。
こうして細い血管がダメージを受けると、網膜症をおこして失明したり、腎症をおこして人工透析が必要になったり、神経障害をおこして手足を切断しなくてはならない状態になったりするリスクが高まります。 網膜症、腎症、神経障害は、「糖尿病の三大合併症」といわれています。
一方、太い血管がダメージを受けると、心筋梗塞や脳梗塞の原因となって生命に危険がおよぶことになります。このような病気を発症すると、治療によって一命をとりとめたとしても、心筋梗塞であれば心不全をおこしたり、脳梗塞であれば半身不随や言語障害などをおこしたりして、生活の質(QOL)の低下を余儀なくされます。
糖尿病はこのような合併症を引き起こす、文字通りの「万病のもと」ですが、最近では歯周病が糖尿病の「第6の合併症」と考えられています。
糖尿病の患者さんは歯周病になりやすく、歯周病になると治療が難しくなることが知られています。一方で、歯周病になると血糖のコントロールが悪くなるともいわれています。
日本歯周病学会が2014年に発行した『糖尿病患者に対する歯周病治療ガイドライン改訂第2版』には、このような研究結果がいくつも示されています1)。
歯周病の原因は、歯の表面に付着している「プラーク」です。
プラークとは、不適切な歯みがきによって歯周ポケットにたまった歯垢や歯石のことであり、歯周病の原因となる細菌のかたまりと考えればよいでしょう。
糖尿病の患者さんは、高血糖状態が続くことによって歯周病菌による炎症をおこしやすくなり、サイトカインのはたらきによって歯を支える骨が破壊される「骨吸収」が進みます。
逆に、歯周病があるとサイトカインが歯肉の毛細血管から血流にのって全身に運ばれ、インスリンのはたらきを悪くします。
つまり、糖尿病は歯周病の「原因」であるとともに「結果」でもあるということです。
しかしながら、先述のガイドラインには血糖値を改善することにより歯周病が改善し、歯周病を治療することにより血糖値が改善することを示す研究結果が示されています。
糖尿病の患者さんで歯周病を合併されている方々は、積極的な歯周病治療が必要です。
また、糖尿病の患者さんや予備軍の方々は血糖コントロールに努め、糖尿病の三大合併症や心筋梗塞、脳梗塞とともに歯周病を予防することがきわめて大切です。
地域や職場の健診で糖尿病や予備軍の可能性が指摘された方々は、ためらわずにかかりつけの内科医を受診され、血糖値のコントロールに努めていただく必要があります。
また、かかりつけの歯科医を見つけて定期的に受診され、歯周病のチェックに努めていただくことが糖尿病の予防や治療につながることを知っていただきたいと思います!!!

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