神戸市営地下鉄学園都市駅から直結、学園都市駅ビル3階にある学園都市歯科ロコクリニックです。待ち時間の少ない、ほぼ無痛(痛くない)虫歯治療、しっかりとした説明、などに取り組んでいます。
差し歯による歯ぐきの変色は、元に戻せると思いますか?
差し歯の部分の歯ぐきが黒ずんでしまうと、笑った時などに目立ってしまいます。
見た目を損ねる歯ぐきの黒ずみは改善することができるのでしょうか。
今回は、差し歯による歯ぐきの原因と、改善法についてお話します。
■差し歯による歯ぐきの変色「メタルタトゥー」について
差し歯による歯ぐきの黒ずみのことを「メタルタトゥー」と言います。
メタルとは金属の意味で、差し歯に使われている金属部分がイオン化して溶けだしたものが、
歯ぐきへの黒ずみとなって現れたものです。
また根の治療後、取り除いた神経の管の中に入れる土台が金属の場合も、メタルタトゥーが起きやすくなります。
見た目は白い差し歯ですが、保険適用の差し歯の場合、表側は白いレジンで、裏側と内側 が金属でできています。
ここで使われている金属は、金銀パラジウム合金であり、奥歯に使われる詰め物や被せ物も金銀パラジウム合金です。また金属の土台は銀合金で作られています。
このようにメタルタトゥーは、歯科素材で使われる金属素材が原因で起こります。
■メタルタトゥーは改善できるのか
歯ぐきが黒ずんでしまうと、ついそこばかり目がいき、なんとかならないのかとお思いに なることでしょう。
特に女性の方は大変気になるかと思います。いくら歯を白くきれいにしても、一か所だけ歯ぐきが黒ずんでいるととても目立ってしまいます。
メタルタトゥーは歯肉の深い部分まで金属イオンが浸透していることがほとんどです。
そのためレーザーや電気メスを使ったり、変色が著しい場合や広範囲にわたる場合は、歯肉の移植などが必要になることもあります。
■メタルタトゥーを防ぐ方法は?
メタルタトゥーを防ぐ方法は、保険適用素材を選ばないことです。
保険治療は安価で治療ができる反面、金属を使った素材が使われます。
治療直後は当然黒ずみがなく、差し歯も歯ぐきも綺麗な状態です。
しかし年数が経つにつれ、金属の影響が出てくることを考えると自費治療の素材を選ぶことが最善です。
メタルタトゥーが起きない素材は、オールセラミックです。
オールセラミックは金属を一切使っていないため、メタルタトゥーは起こりません。
自然な白さで審美的にもとても美しく汚れも付きにくい素材のため、美しい口元を維持することができるでしょう。
よく知られているメタルボンドは、表側にセラミックが焼き付けてありますが内側は金属です。そのため見た目はレジンよりもずっと綺麗ですが、金属が使われているためメタル タトゥーが起こる可能性は高いでしょう。
奥歯には強度を重視したジルコニアクラウンが適しています。
ジルコニアは人工ダイヤモンドと言われるほど強度が強いため、しっかり噛むことができます。
ただジルコニアはオールセラミックと比べてやや不自然な白さのため、前歯には不向きと言えるでしょう。
土台を金属のものでなく、ファイバーコアを使用することもメタルタトゥーを防ぎます。
ファイバーコアは金属を使用しないため、金属が溶けだすことはありません。
またメタル コア(金属土台)は強度が強すぎるため歯根が折れる心配がありますが、
ファイバーコアは弾力性が天然歯に近いため、歯根が折れにくいという特徴があります。
■メタルタトゥーが起きない治療を選択すること
口元の美しさは、歯だけではなくきれいな歯ぐきがあってこそ成り立ちます。
メタルタトゥーは金属による色素沈着のため、外科処置が必要となります。
また差し歯や土台を外す手間と金属によるリスクを考えると、あらかじめ自費治療を選択することがベストと言えるでしょう。